生理痛がひどい!つらい痛みをラクにする対策4選
2025.3.3


生理痛は、多くの女性にとって避けられない悩みのひとつです。
少しでも痛みを和らげ、快適に過ごしたいと願う方も多いでしょう。
この記事では、生理中の腹痛のメカニズムを解説し、日常生活で手軽に取り入れられる緩和方法をご紹介します。
自分に合った方法を見つけることで、痛みが軽減し、気持ちも前向きになれるでしょう。
生理痛を和らげる工夫を取り入れ、心地よい時間を取り戻してください。
1.生理のたびに腹痛がつらい!

生理による腹痛は、子宮が経血を排出するときに収縮することが原因で起こります。
この収縮を助けるのが「プロスタグランジン」と呼ばれる物質です。
プロスタグランジンは、生理が始まる少し前から子宮内膜で産生され、子宮の収縮を促しますが、分泌量が多いと収縮が強まり、痛みを引き起こします。
とくに生理の初めの頃は分泌量が多いため、痛みが強くなりがちです。
また、ストレスやさまざまな要因によってホルモンバランスが崩れると、自律神経の働きが乱れ、それが生理痛の一因になると考えられています。
自律神経は血管の働きを調整する役割があり、その乱れが骨盤内の血流を悪化させるため生理痛としてあらわれるのです。
2.生理痛軽減のためにできる3つの対策

つらい生理痛を少しでも楽にするには、どんな方法があるのでしょうか?
ここでは、日常生活に取り入れやすい3つの簡単な対策をご紹介します。
無理なく続けられる方法を実践し、痛みの軽減を目指しましょう。
2-1.血行を促進させる
日頃からシャワーだけで簡単に済ませずに、湯船にゆっくりと浸かり、からだを十分に温めることを心がけましょう。
とくに生理中は、血液のめぐりをよくするためにも、入浴で全身を温めることが生理痛の緩和につながります。
38〜40℃程度のぬるめのお湯に、少なくとも10分間、できれば30分間ほど浸かりましょう。
さらに、運動不足は血行を悪化させます。
普段からウォーキングしたり、階段を利用したりするよう心がけましょう。
生理中でも軽いストレッチや腰回しなどで、骨盤内の血流を促進させることが大切です。
ただし、貧血を避けるため、激しい運動は控えましょう。
2-2.ハーブティーを飲む
生理トラブルに悩む方には、ゆったりとした気分になれるハーブティーがおすすめです。
からだを内側から温める温かい飲み物は、子宮の血行を改善し、生理痛の緩和に役立ちます。
たとえば、カモミールはリラクゼーションや安眠をサポートする代表的なハーブティーで、生理中のイライラ、頭痛、生理痛の緩和にも役立つといわれています。
心身の疲れや気分の落ち込みには、ペパーミントがおすすめ。
ペパーミントに含まれるメントールは、生理痛や頭痛を緩和することが期待されています。
また、ラズベリーリーフやローズには、女性ホルモンのバランスを整える作用があり、生理痛やPMS(生理前症候群)の軽減につながるとされています。
これらのハーブティーを生理予定日の1週間前くらいから飲むと、通常よりも痛みが軽減されるかもしれませんよ。
2-3.ツボ押しをする
生理痛を和らげる効果が期待できるツボを2つ紹介します。
指先で心地よいと感じる程度の力加減で、ゆっくり押してみてください。
三陰交(さんいんこう)
婦人科系の不調に効果があるとされる代表的なツボで、足の内くるぶしの骨の突起から指4本分上の位置にあります。
生理中に痛みを感じたら、まずこのツボを刺激してみてください。
合谷(ごうこく)
手の親指と人差し指の骨が交わる部分から少し人差し指寄りのくぼみにある万能ツボです。とくに生理痛や頭痛、肩こりなどを和らげる効果が期待できます。
3.女性特有の悩みには漢方薬での対策も

漢方薬はからだ全体のバランスを整え、一人ひとりの体質や症状に合わせて対応できる点が大きな特徴です。
生理不順や生理痛、PMSなどの主な原因である冷えや血行不良、ストレス、ホルモンバランスの乱れに対し、漢方薬は根本的な改善を目指します。
婦人科系の不調には、「冷えや疲労によるホルモンバランスの乱れを改善する」「自律神経を整えて、ストレスによる腹部の張りや痛みを改善する」「血流をよくして子宮や卵巣の機能を回復する」といった働きのある生薬を含む漢方薬を選びましょう。
自然由来の成分を使用しているため、西洋薬に比べると副作用が少ないとされています。
<女性特有の悩みにおすすめの漢方薬>
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は、冷えや血行不良が関連する生理不順、生理痛、むくみなどでお悩みの方に使用される漢方薬です。
血行を整え、からだを温めるとともに、水分バランスをサポートする作用が期待され、生理前後の不調や貧血気味の方にも適しているとされています。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸は、血行を整え、血液の流れが滞る瘀血(おけつ)を改善するために用いられる漢方薬です。
生理痛や生理不順、PMSなどに悩む方が使用することがあります。
とくに下腹部が冷える傾向のある方に適しているとされています。
漢方薬を使用する前には必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
あんしん漢方は、AI技術と専門家の知識を組み合わせ、個々の症状や体質に最適な漢方薬を提案するオンラインサービスです。スマートフォンを通じて簡単に利用でき、オンライン診療を経て、オーダーメイドの漢方薬が自宅に届けられます。医師や薬剤師のサポート体制に加え、定期的に体質や体調、症状の確認が行われるため、安心して漢方薬を続けることができます。
4.漢方の力も借りて生理痛を乗り切ろう!
生理痛を和らげるためには、入浴や運動で血行を促進させたり、ハーブティーを飲んだり、ツボ押しを試したりしてみましょう。
また、生理の不調には漢方薬を服用する方法もあります。
運動や食事改善を毎日の生活に取り入れることは少し手間がかかる場合がありますが、その点、漢方薬は手軽に摂取でき、忙しい日々のなかでも続けやすいことがメリットです。
<参考サイト>
https://www.tsumura.co.jp/brand/kampo-communication/kampo-blog/010.html
https://hc.kowa.co.jp/lpain/cramps-mitigation.html#
https://paircare.jp/media/column/report/herb-tea-list/
https://www.sofy.jp/ja/advice/period-changes/36.html#
この記事の監修者

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかりさん
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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