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映画『99%、いつも曇り』発達障害傾向のある妻と夫の、子供を持つ事への葛藤を描く感動作

映画 PR

2024.8.20

この映画は、発達障害や夫婦関係、子供を持つ事への葛藤など、多くのテーマを扱っています。
特に、発達障害傾向にある人々が社会でどのように生きているのか、その実態をリアルに描いている点が印象的でした。

発達障害というテーマは、日本社会においてまだまだ理解が進んでいない部分も多いと思います。
この映画を通じて、発達障害に対する理解や、共感が深まればいいなと思いました。

そして、夫婦の関係性や、子供を持つことへのプレッシャーも大きなテーマの1つでした。

特に、子供を持つことが良しとされる社会において、子供を持たない選択をすることの難しさや、そこに伴う葛藤が描かれています。
一葉と大地の関係は、子供ができない夫婦が直面する問題を反映しており、そのリアルさが心に響きました。

この映画の魅力は、何と言ってもその登場するキャラクターたちのリアルさ。

彼らの悩みや葛藤、喜びや悲しみが細やかに描かれており、観客はまるで自分自身のことのように感じることができます。

特に、一葉の過去の辛い経験や、現在の悩みを乗り越えていく姿勢には、胸を熱くさせます。

また、映画の展開も予測できない点が魅力的です。

次に何が起こるのかを予測することができず、その展開に引き込まれていきます。

映画が進むにつれて、一葉と大地の関係がどうなっていくのか、彼らがどのようにして問題を乗り越えていくのか、その未来に対する期待が高まっていきます。

さらに、この映画の映像も魅力的です。

風景や照明、カメラワークなどが美しく、一葉と大地の感情を視覚的にも表現しています。

特に、一葉が過去の辛い経験を思い出すシーンや、現在の悩みに直面するシーンでは、その演出が一層の感情的な深みを与えています。

イントロダクション

映画『99%、いつも曇り』

監督&主演 瑚海みどり
「自分もだけどあんたもアスペルガーだと思うよ」と15 年前に言われた衝撃的な
言葉がこの映画を生んだ。

実際に発達障害傾向の人たちのコミュニティに参加してみると、職場に馴染めない、どうしてもミスを連発する、なかなか自分に合う仕事に巡り合わず職場選びに悩んでいるなど、取材してわかった。
人と話が噛み合わない、空気が読めないとか…
なるほどなるほど。

アメリカ人の友人に聞いてみるとアメリカにはそんな人は沢山いる、と。

 我々は小さな社会で、いつでも周りの顔色を伺いながら、小さな頭をぐるぐるさ
せて人間関係の難しさにぶち当たっている。
生きるって本当に大変。それは発達障害傾向であろうとなかろうと、みんな同じ。
それなら、もう少し想像力を働かす努力をしてみようか。
みんな誰もが凸か凹で、凸凸凹凹で。

15 年前の私がこの映画を作るよう背中を押した。

引用:『99%、いつも曇り』公式サイト

ストーリー

映画『99%、いつも曇り』

母親の一周忌で叔父に言われた「子供はもう作らないのか」の一言に大きく揺れる楠木一葉(45歳)。
生理も来なくなって子供は作れないと言い放つ一葉の目には、夫の大地(50歳)が子供を欲しがっている姿が映る。
流産した経験もあり子作りに前向きになれない一葉だったが、自分がアスペルガー傾向(発達障害グレーゾーン)にあることに悩みを持っていた。
養子を取ることを薦められるが、次第にズレていく一葉と大地。

引用:『99%、いつも曇り』公式サイト

映画『99%、いつも曇り』を観た感想

映画『99%、いつも曇り』

『99%、いつも曇り』は、発達障害傾向のある妻と夫、子供ができない夫婦の物語で、その魅力的な夫婦が観る者を引き込む作品でした。
予想ができない展開や、どんどん引き込まれていくストーリーは、必見です。
特に、主人公の辛い過去や自分を責める気持ち、相手を思う気持ちがリアルに描かれており、胸をうちました。

夫婦のすれ違いや、お互いの気持ちを理解しようとする努力が描かれている点も、この映画の魅力です。
一葉と大地の関係は、子供ができない夫婦が直面する問題を反映しており、そのリアルさが心に響きます。
特に、夫婦の未来が気になるラストは、必見です。

映画を観終わった後も、長く心に残る胸を熱くさせられる作品です。

監督の瑚海みどりさんにインタビューさせていただきました

【監督の瑚海みどりさん】
この映画のテーマとして、
アスペルガーとか発達障害についてをベーシックに描いてはいるんですけども
それよりも、何よりも、人とのコミュニケーションっていうのは、
障害があろうとなかろうと、難しいことだと思うんですよね。

それは障害があるなしに関わらず、みんな悩んでることであって、
生きていくのは大変で、常に悩んでることで、みんな悩んでない事なんかないんだっていうこと。

自分だけがすごく悩んでるみたいな
寂しい思いしてる人がいるんだとしたら、この映画を見て、

「あんただけじゃないよ。悩んでんのは。
私だってそうだし、隣の庭、見てごらん、青い芝かもしれないと思ったけど、
そうでもなくて枯れてたりとかするかもよ」っていうことも含めて、
「あなた1人だけじゃない」っていう思いを伝えたかった。
それと、妊娠の話も少し含んでますけど。

自分の幸せっていうのは人の中にあるものじゃなくて、
他人が決めるものでもなくて、
その人の中にあるものなわけです。

だから自分たちで、自分たちが、
自分たちの人生のためにセレクトしていく。選んでいく。

大丈夫。

あなたが自分で決めればいいこと。

そういう答えを私が提示しているわけでもないし、
説教くさいことを描こうと思ってるわけではないんですけど、
あなただけが悩んでるわけじゃない、
隣にいられるような映画を作りたかった。

日本って、一緒に悩みを共有するような映画がちょっと少ないかなと思っていて
日本の映画とかドラマって、1個先の悩みというか
ドラマチックに描かれすぎてたり
他人事に思えてしまうぐらい、
ちょっと一歩先行ってる。

例えば、恋愛ドラマで、
コンビニとかで、主人公がお互いに、ほしい物があって、
ふっとお互い取り合って、
あ?ってなった瞬間とかにも恋に落ちちゃって、
そこから道ですれ違って、もう恋愛に発展する。

そんなこと、そうそうあるわけないじゃないですか。
一歩、先行き過ぎちゃって、感情が共有できないっていうか、
そんなことあったらいいなみたいな憧れだったりするけどね。

魔法物語みたいなのばっかりで、
そういうことじゃなくて、もっともっと身近に悩んでることを、
「あなたも悩んでるんだよね」って、
そばにいてくれるようなドラマ、映画が少ないような気がしてまして。

もっともっとそのリアルを追求していきたい。
だけど、ドラマがなさすぎたら面白くないから、
少しだけ一歩先に置くぐらい。

例えば、養子をもらうかなと考えてるシーンで、
ちょうど男の子が、近くで作業してる姿が映し出されると、
見てる人は、「この子を養子に貰うんだろうな」みたいなね。

だけど、それで本当に養子もらったら、本当に他人事の話。

一歩先行き過ぎちゃってドラマが作り込まれ過ぎてしまったら、
そうだよねっていう話の展開になるけども、そうではなく。

やはり、「その子はもらわない」という選択をするのが、あの作品中におけるリアルなところかなと思ってます。
リアルに悩んでる人が、「大丈夫だよね、私もこうやって生きていって」って思えるようなドラマを、作りたかったんですよね。

映画『99%、いつも曇り』

困難ってほどでもなかったんですが、映画美学校に通って、脚本、映画の作り方、監督についての勉強をしたんです。

その時に「自分を主人公にした時はキャラクターと距離が近くなるから、もっと距離を置かなきゃいけない」と言われたことがありました。

例えば、発達障害や出産について悩んでいる人がいたら、かわいそうと思ってしまう。
キャラクターに愛情を持って映画作りをしていくと、その気持ちがキャラクターに移って「かわいそうな人」というように作ってしまう。

だけど、そんな風な描き方をしていたら、やっぱり面白くない。
観ている人も、この人自体が一生懸命に生きているところが見えればいいわけで、
かわいそうな人とし描く必要はない。

かわいそうな人を描きたいわけではないから、
自分で(キャラクターとの距離感を)引き戻すというか。

監督・脚本・主演と、いろんな役割をひとりでやっていたので、
(個人的な感情が入り込み過ぎないよう)バランスを取らなきゃいけないっていうことは意識していましたね。

【監督の瑚海みどりさん】
発達障害傾向の人たちの悩みの原因が教育のせいなのか、
自分に向いてないって思う事をしながらでも、
働かなきゃいけないっていうふうに、教育されてきてるっていうか。

例えばサラリーマン的なものとか。。。

発達障害傾向の人たちって、
芸術的な力が、発達している傾向が多い人は多いんだけども、
みんながみんなそうじゃない。
だけど、自分でもっと得意な部分を伸ばしてみたりとかすると、
そっちの方が早道だったりするかもしれないのに、
普通のアルバイト行ったり、自分が不得意なものとかにも行っちゃったりとかして、、、

例えばですけど、ある人は釣銭をどうしても間違えちゃうんだと。
毎回毎回、それでやっぱり上司に怒られて嫌な気持ちになると言ってました。

その仕事向いてないと思うのに、なかなか仕事を変えられない。
だけど話を聞くと、お料理が好きで、上手らしいんですよ。

自分はこれが得意なんだって、見つけられて。
もっと早くその職に就いていれば、
もっともっと、早めに自分の人生楽しめたかもしれないのに。
それが、中年の女性だったりするんです。

そこに行き着くまでに時間がかかっちゃってるのは、
みんなと同じことをしなきゃいけないっていうことを、
自分で思い込んでたりして、自分の好きな事に、
手を出して来なかったのかなと。

それは日本の教育が影響してるんじゃないかなと思いました。

【監督の瑚海みどりさん】
逆に、意識しないようにしたんです。
私は普段こんなふうによく喋る人間なんですけど。

アスペルガーの人とか見てると、
すごいよく喋るんですよ。

お喋りが好きだったり、カチャカチャカチャカチャしてて面白かったりするところがあるので、
私が「アスペルガーだと思うよ」って言われたことが何度かあるってことは、
きっとその傾向もあるんだと思うんですよね。

だったら私が私のままの方がそう見えるだろうと思いまして、
逆に、変に役作りをする事で、とっぴなキャラクターになってしまうのは嫌だなと思ってたんですよね。

意識しすぎるとちょっと違う人になっちゃうから
そうはしたくなかった。

発達障害傾向ということは誰も一瞬わからない。
けどコミュニケーション取っていくと、
「あ、なんかちょっと話ずれてんな」っていう風に、
少しそういう傾向あるのかもねっていう事が、
やっとわかってくる。

なので、なんかあんまり振る舞いとかアクティングを、
特殊にしないようには意識しましたね。

【監督の瑚海みどりさん】
自分の生きてきた中で、いろいろ幼い頃からセンシティブだったりする部分もあって。
悩みのない人なんて、どこにもいないと思うんですけど、
「自分が悩んだことを子供に受け継がせたくない」っていう思いっていうのは、
本音だったりするわけです。

私の話ですけど。

一葉みたいに、
自分の持っている特性を、子供に引き継がせたくないっていう思いを持っている人はきっといっぱいいるだろうなと思ったんです。

それは私が一人の人間として思うんだから、
私が特殊なわけじゃなく、誰もがそう思ってるだろうと思って。

子供を作るっていうハッピーなテーマは、
映画だったりドラマだったり、語られることも多いけども。

子供を作らないという選択をポジティブにする人のドラマというのは、
あまり見たことがないわけですよね。

だけど、それを自分たちで選んでポジティブしてる人たちは、
世の中にいっぱいいるわけであって、
そういう人たちを、もっと大事にしてもいいんじゃないか。

本人たちが作りたくないんだったら、いいじゃないか。
本人たちの幸せのためなんだったら。

自分が苦しんだことを子供に受け継がせたくないっていうことをポジティブに選択していく人たちに、
もっとスポットを当てたかったっていう。

それは別に悲しいことではないんだ
それは不幸な話ではないんだっていうことを
みんなもっと自信を持って選択して良いことなんだと言いたかったのはありますね。
自分も、子供を産まなかったんで。

【監督の瑚海みどりさん】
それを意識して書いたわけじゃないんだけど、
撮影の時に、セリフを二階堂さんが間違えて、
画的には良く撮れてたから撮り直さないで、
アフレコにしたところがあって、
子供はいないくていいっていうことを自分たちが選択してる
セリフに私はしたんだけども、言い方が違ったんですよ。

二階堂さんが間違えたセリフが

子供なんかいらないとかって言ったのかな?

俺たちは、もうこのままでいい。
子供なんかいらないって言ったときに。

それは選択できる人たちの話なわけですよね。
いらないっていうのって。

だけど選択はできないんですよ。

一葉はもう生理もないし、一葉としても産みたくないって言ってるわけだから
だから子供なんかいらないって言うと、
まるで、どっちでも選べた話だったけど、こっちにしたみたいな。

そうじゃない。

実際は一個しか選択肢がなかったんだけども、それを自分たちは選んでるんだって
一個しかない選択を自分たちでちゃんと選んでるんだっていうね。

だから一個しか選択肢がなくて、自分たちの思い、叶わない選択肢であったとしても、
それは自分たちにはこれしかねーなっていうことじゃなくて、
これを自分たちが選んだんだって。

結局自分の人生って自分たちで全部選んでるわけです。

産めないっていうことは、産みたかったのに産めないっていう残念な方じゃなくて、
子供はいなくていい、子供がいないっていうものを、
僕たちはこれでいい。OKにしてるんだっていう、そういう自分たちの選択を、
ポジティブに考えて選択してるんだっていう事を描きたかったんですよね。

苦しい映画にはしたくなかったっていうか。

だから、そういうことっていうのを受け入れていかないと。

いつもネガティブに否定してばっかりしていくと、
後ろ向きでは歩きにくい。

【監督の瑚海みどりさん】
全部自分でやってるから、
自分が出てないシーンとかは掛け声も自分でやるんですよね。

自分が出てると掛け声できないからヨーイ!は言わないけども
自分が出てない時は、もちろん監督業として、専念します。

大地のオフィスのシーンは私出てないけども、
電話で、一葉と大地が喋るシーンがあるんですが、
そこで、監督として、こっちでカメラ見たりとかしながら、
ヨーイ!とかって言ってて。

電話のシーンでは、
リアルに電話もオンタイムで撮影してるんで
こっちにマイクを仕込んでね。

「ヨーイ!」と言いながら、ずっとカメラ見たりしてて、
電話もかけて、「もしもし」と言って一葉になって、
セリフ言い終わった後、「はい!カット―!」って言った時に
すごい忙しかったっていう。

何役やってるんだ!みたいな感じで、それは面白かったですね。

【監督の瑚海みどりさん】
私、イイネはしないんですけど、
こっそり映画のレビューサイトで、皆さんが感想書いてくれてるものとかを見てるんですよね。

その時に、これは知ってる人しか描けない。
この現状を知ってる人しか描けないものなんだっていうことを書いてる人がいて、
おそらく、その見た人も、当事者として私はこの痛みを知っている。
答えなんてないこともわかってるって言って書いてる人がいて、
それを読んだときに、ちょっと涙がでそうになったんですよね。

何が言いたいかっていうと、やっぱり見てほしいのは、
当事者の人たちに対する応援歌を描きたかったので、
その人たちに少しでも何か届いたんだったら、良かったなって思うんですよ。

もちろんエンタメとしてね、映画は存在してるわけだから、
色んな人が見て、色んなことを思ったりすることはもちろん、
得がたいことではあるんだけども、
やっぱり自分が応援したいと思った当事者の人たちに、
何か届いているんだったらそれはもう嬉しいですよね。
その人たちに、ちょっとでも力を与えられたんだろうかって思うと、
すごく跳ね返って喜びになりますね。

【監督の瑚海みどりさん】

元々こうやって映画作ろうと思ったきっかけっていうのが、
自分が年取っていくのに、年取っていった人の映画とかドラマっていうのは、
日本はとても少ないですよね。

これも昔から言われてるんだけども
日本はアイドル社会なんで、若い子ばっかりを主人公にしてるのが多くて、
あったとしても奇天烈なおかあちゃんだったり、
何か特殊な人が多かったりするんですよね。描かれるものは。

だけど、世の中見た時に、
そんな特殊な、おばさんしかいないわけじゃないじゃないですか。

普通に母ちゃんとかね。
おばちゃんが普通に生きてるわけですよ。

そういう人たちのドラマをもっともっと作りたいと思っていて。

ヨーロッパなんかは、いっぱいそんなドラマあるんだけども
日本はちょっと目を向けてないっていうのもあって。

でも日本はもっともっと、高齢化されていって、
中年のおっちゃん、おばちゃんいっぱいいるわけですよ。

その人たちが見るドラマとかをもっともっと私は作りたいと思っているので、

体力つけて、また新しい映画作りたいなっていうのが目標ですね。

そして、もちろんこの映画に対しては、
まだまだ、世の中の人には届ききれてないので、
本当に、ごく一部の人しかには届いてないので、
もっと見てもらえたらいいなとは思っていますね。

なので、そのためには告知というかね。
口コミで、面白かったよとかって言って広げてくれるといいなっていうのは、すごく期待しています。

映画『99%、いつも曇り』は、自分たちが選んだ選択を受け入れ、前に進もうと後押しさせてくれる作品でした。

映画『99%、いつも曇り』

発達障害や夫婦関係、子供を持つことへの葛藤など、現代社会が直面する様々な問題をリアルに描いた感動作です。

観る者に自分が選んだ選択を受け入れ、前に進もうと後押しさせてくれる、心に残る映画です。

夫婦の愛と理解の大切さ、そして人生の選択について考えさせられる本作を、ぜひ一度ご覧ください。

映画の公式サイトはコチラをクリック↓↓↓

『99%、いつも曇り』公式サイト

上映情報

8月28日(水)~31日(土) テアトル新宿、9月25日(水) テアトル梅田、9月27日(火)よりTHEATER ENYA、9月下旬よりシネマスコーレ 他、全国順次上映

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