『鬼滅の刃 無限城編』感想|スクリーンで味わう鬼との死闘と絆
2025.10.14

大人気アニメ『鬼滅の刃』の劇場版、「無限城編 」が公開されました。原作漫画(吾峠呼世晴/集英社)は累計2億部を超える人気作で、テレビアニメや劇場版『無限列車編』も国内外で高い評価を受けています。
今回の『無限城編』の舞台は鬼の根城とも言える異空間《無限城》。炭治郎や仲間たちは柱と呼ばれる最強の剣士たちとともに、散り散りになりながら鬼に立ち向かいます。
あらすじ
鬼となった妹・禰豆子を人間に戻すため鬼狩りの
組織『鬼殺隊』に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、
成長しながら友情や絆を深めていく。そして炭治郎は『鬼殺隊』最高位の剣士である『柱』と共に戦い、
「無限列車」では炎柱・煉獄杏寿郎、
「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、
霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、
隊士たちと共に『柱』による合同強化訓練『柱稽古』に挑んでいる最中、
『鬼殺隊』の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻無惨。お館様の危機に
駆けつけた『柱』たちと炭治郎であったが、
無惨の手によって謎の空間へと落とされてしまう。炭治郎たちが落下した先、それは鬼の根城『無限城』―
引用:劇場版「鬼滅の刃」無限城編公式サイト
”鬼殺隊”と”鬼”の最終決戦の火蓋が切って落とされる。
イントロダクション
劇場版「鬼滅の刃」無限城編三部作、第一章いよいよ開幕――
集英社「週刊少年ジャンプ」にて、
2016年2月から2020年5月まで連載された、
吾峠呼世晴による漫画作品が原作。人と鬼との切ない物語に鬼気迫る剣戟、時折コミカルに
描かれるキャラクターたちが人気を呼びコミックス全23巻の
累計発行部数は2億2000万部を突破。2019年4月から初のシリーズとなる「竈門炭治郎 立志編」が放送。
アニメーション制作をufotableが手がけ、
その後「無限列車編」「遊郭編」「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」を制作。
2020年10月に公開された劇場版「無限列車編」は全世界で
累計来場者数は約4135万人、 総興行収入は約517億円を記録。日本国内では歴代興行収入の1位を記録。
2023年2月と2024年2月には、
引用:劇場版「鬼滅の刃」無限城編公式サイト
前年放送されたシリーズの最終話と
同年放送となる新シリーズ1話をいち早く145以上の
国と地域のファンに届けるワールドツアー上映を開催するなど、
世界でもその人気は広がっている。
映画を見た感想
実際に劇場で体験すると、まず無限城という異空間の迫力に圧倒されます。
無限に広がる城内の立体的な描写。スクリーン越しに見ても息をのむ緊張感と圧迫感があり、まるで自分自身が城の中に引き込まれたかのような錯覚に陥ります。
戦闘シーンは、柱たちの剣戟の一瞬一瞬まで丁寧に描かれ、隊士たちの連携や技の応酬は見応え抜群。
炭治郎や仲間たちの成長や絆が、戦闘の合間に自然に描かれているのも印象的です。
観客として、単なるアクションシーン以上にキャラクターの心の動きや葛藤を感じながら戦いを見守ることができるのです。
特に猗窩座の再登場は胸を打たれました。彼の過去や失ったものを知ると、冷徹で強靭な敵としての姿だけでなく、深い悲しみや孤独を抱えた存在として心に刻まれます。
その切なさや苦悩が画面からひしひしと伝わってきて、思わず涙がこぼれるほど感動しました。
アクションの迫力とスピード感はもちろんですが、キャラクターの心情の描写に引き込まれる体験は劇場でこそ味わえるもの。
見終わった後、ただ「戦いを見た」という満足感だけでなく、登場人物たちの心の動きや決意に胸を熱くされる、そんな作品です。
上弦の参・猗窩座(あかざ):強さへの執着に隠された悲しい誓い
『無限列車編』で炎柱・煉獄杏寿郎と死闘を繰り広げた上弦の参・猗窩座。
その圧倒的な力と冷徹な立ち振る舞いは、多くのファンにとって忘れられない存在です。
戦いの中で見せる冷たい眼差しや一瞬の躊躇のなさには、ただただ息をのむしかありません。
しかし今回の『無限城編』では、そんな猗窩座の裏側にある人間としての過去や失ったもの、そして胸に秘めた誓いが描かれます。
強さに執着するその理由、戦う者としての葛藤や孤独、そしてかつて抱いていた大切な想い…。
これまで「ただの強敵」と思っていた彼の姿が、物語を通して次第に深く、切なく、そして共感できる存在として浮かび上がります。
煉獄との戦いで交わされた言葉の一つひとつも、猗窩座の過去を知ると全く違った意味で心に響きます。
「なぜ彼はあれほどまでに強さにこだわるのか」「その背後にはどんな痛みがあるのか」――そんな疑問に答えが返ってくる瞬間は、ただの戦闘シーン以上に胸を打たれます。
まとめ
劇場版『鬼滅の刃 無限城編』は、シリーズのクライマックスに向けた序章でありながら、スクリーンでしか味わえない圧倒的な迫力とドラマにあふれた作品です。
炭治郎たちの成長の瞬間、仲間との揺るぎない絆、そして鬼との死闘――それぞれの場面が心に深く響き、ただのアクション映画ではなく、登場人物たちの想いや決意を肌で感じられる体験を提供してくれます。
無限城という異空間で繰り広げられる戦いの緊張感は、観客の呼吸までも止めてしまうほどの臨場感。
剣戟の一閃、仲間を思いやる心のひと瞬、敵の悲しみや苦悩――それらが全て絡み合い、映像と音楽の力で観る者の感情を揺さぶります。
映画館を出た後も、炭治郎たちや猗窩座の思い、戦いの余韻が胸に残り、何度も心の中で反芻してしまうほどの余韻があります。
アクション、ドラマ、映像美――その全てを劇場で、臨場感たっぷりに体感できるこの作品は、シリーズのファンはもちろん、初めて観る人にとっても忘れられない体験になること間違いなしです。
炭治郎たちの成長と絆を見届け、鬼との壮絶な戦いに胸を打たれる、まさにファン必見の劇場版と言えるでしょう。
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