エアコンでも肌が乾燥する!?夏肌レスキューのスキンケア術
2025.9.3


夏は肌が乾燥しやすい季節であることを知っていますか?
エアコンのきいた室内は快適ですが、お肌にとってはあまりよい環境とはいえません。
エアコンの風で肌が乾燥し、さまざまなトラブルを引き起こすからです。
取り返しのつかないことになるまえに、乾燥対策をマスターしておきましょう。
今回は夏のスキンケア術を紹介します。
1. 夏の乾燥肌、原因は「エアコン」だった!?

エアコンのきいた室内の湿度は1時間で約40%までさがるといわれており、これは冬の湿度とほぼ同じです。
冬と同程度の乾燥した室内で長い時間過ごすと、表皮の角層から水分が失われ、保湿機能やバリア機能が低下してしまいます。
さらに、角層に水分がない状態のまま肌のターンオーバーが続くと、保湿機能やバリア機能が十分でない細胞が増えてしまい、肌の乾燥が加速してしまいます。
これが、エアコンによる夏の乾燥肌の原因です。
加えて、暑い屋外からよく冷えた屋内に入ると一気に肌の水分が蒸発してしまうのも、夏の乾燥肌が加速する原因だといわれています。
2. エアコンに負けない肌をつくる2つの新習慣

エアコンを避けて暮らすのは難しいため、エアコンに負けない肌をつくることが、夏の乾燥肌対策のポイントです。
今日からできるスキンケア方法を紹介するので、できるものから試してみてください。
2-1. スキンケアで水分と油分をバランスよく補給
いつものスキンケアを見直すのはエアコンに負けない肌づくりの第一歩。
スキンケア用品については、化粧水は肌に浸透しやすいものを、乳液やクリームは油分が含まれたものを選びましょう。
油分で水分を閉じ込めることで皮膚のバリア機能を高めることができます。
また、外出時はミスト状の化粧水を持ち運ぶのが◎。
肌の乾燥が気になったとき、手軽に肌に水分補給できるのでおすすめです。
2-2. 室内環境も要チェック
エアコンの風が肌に直撃すると、肌が乾燥しやすくなってしまいます。
そのため、エアコンの風が当たらない場所に移動する、風向きを調整する、風量は弱めに設定するなど工夫をし、肌への負担を減らしましょう。
また、加湿器を併用するのも乾燥対策になります。
最近は、デスクの上にも置ける小型のものや、アロマオイルを使って香りを楽しめるものなど種類や機能が豊富です。
使う場面や好みにあった加湿器を導入してみるのもおすすめですよ。
3. 肌の悩みには漢方薬もおすすめ

肌の乾燥は、皮脂や汗の分泌量の低下だけでなく、血行不良や胃腸の機能低下なども原因と考えられています。
漢方薬は自然由来の生薬からなる医薬品であり、皮膚科などでも処方されています。
夏の乾燥肌の対策には、
・肌の新陳代謝をよくして紫外線のダメージを回復する
・水分の循環をよくして肌にうるおいを与える
・血流をよくして肌に栄養をいきわたらせる
・消化吸収機能を高めて必要な栄養をつくる
などの効果が見込める漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
おすすめの漢方薬
当帰飲子(とうきいんし)
血流をよくして肌に栄養とうるおいを与え、皮膚の乾燥を改善する漢方薬です。
かゆみや湿疹に用いられることもあります。
桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
滞った血流をよくして、肌の水分代謝を促進することで、余分な老廃物を排出し、肌のターンオーバーを整える漢方薬です。
イボやシミ、にきびに用いられることもあります。
漢方薬は体質改善を得意としています。
そのため、継続して服用することで、乾燥に強い肌を目指すことも夢ではありません。
また、漢方薬はからだ全体に作用するため、生薬の組み合わせを工夫すれば、乾燥肌以外の悩みにアプローチすることも可能です。
自分にあった漢方薬が分からない人でも大丈夫。
最近では症状や体質にあった漢方薬を選んでくれるサービスもあります。
オンラインで診断できるので、いつどこにいても手軽に試すことができます。
今年の夏は漢方薬で乾燥肌対策をしてみるのはいかがでしょうか。
4. 夏の乾燥肌対策は肌づくりから
夏の乾燥肌のおもな原因はエアコンです。
しかし、酷暑が続く近年の夏にエアコンなしの生活はほぼ不可能。
そのため、エアコンに負けない肌をつくることが鍵となります。
スキンケア用品を見直す、エアコンの風を調整するなどできることから実践し、夏の肌の乾燥を予防しましょう。
この記事の監修者

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかりさん
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)